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タイトル:
症例から学ぶ生活習慣病における認知行動療法
概要
生活習慣病治療や指導において行動療法として介入を行う場合、受診者の生活習慣病の病態、食事・活動性などの生活習慣、生活環境、そしてモチベーションによって個人に即した指導を行う必要がある。すなわち個人の環境に即した行動目標の提示、主体性のある行動目標の選択、セルフモニタリング、自己効力感の維持、目標のステップアップ等により単純な集団指導では得られない個人介入効果が得られる。同時に施設や対象者によってこれらの個人特性を把握するための質問、アプローチ方法をある程度標準化しておく必要である。
一方、高度肥満や糖尿病などの合併症を伴っている場合、これら行動療法的手法による介入でも減量や血糖コントロールに難渋する例もよく見られる。また「私は食べていない」「水を飲んでもやせない」など科学的根拠のない言い逃れや自己防衛など認知の歪みを伴う例も少なくない。これらの例においては、行動療法による介入と同時に、まず生活習慣に対する認知の歪みの修正が必要になってくる。そのための性格特性の把握や認知の歪みに対する具体的アプローチ法、介入効果につき、当施設でのOB(肥満)外来での自験例を中心に解説させていただきます。
また多職種でのチーム介入における行動医学的手法を用いる際の問題点、各職種間での介入方法の協調過程においての行動医学の有用性についても研修して頂く予定です。
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