WS2
日本行動療法学会 第35回研修会

WS2
タイトル:
刺激と反応(含む自動思考)の連鎖を“活き活きと”とらえる面接のコツ
講師:
神村栄一

所属:
新潟大学人文社会・教育科学系

対象:
その他(心理面接の経験は1年以上あるが認知療法については初級から中級の方(学部生は除く、心理面接の経験が1年以上ある大学院生なら可))

定員:
30名


概要
CBTによる介入を効果的に進める上で、特定の場面・状況に対応した自動的反応(本人の明確な意識・意図なく生起する振る舞いや思考イメージ・感覚)を、クライエント(患者)の協力のもと、具体的にとらえること、はとても大切です。にもかかわらず、CBT教科書にある問いかけをそのまま繰り返す、あるいは、思考記録表などの定番ツールを渡して型どおりの教示を繰り返すだけ、といった“工夫不足”や“怠慢”も決して希ではないようです。そんな“手抜き”では、たとえ健康度や知的水準の比較的高い援助対象であっても、その後の展開が、「いまいち」なのではないでしょうか。活き活きとした習慣行動を(受け止めや思考、信念もここに含まれるのです!)具体的にとらえる過程は、アセスメントのための情報収集としてだけでなく、クライエント(患者)の、改善への動機づけやセルフコントロールを高めていくためにも重要です。これらはまさに、CBT介入のキモにあたる援助スキルと言えるでしょう。本WSでは、クライエント(患者)の体験を、共同実証主義を大切にしながら活き活きととらえ、ターゲットとすべき自動思考を具体的にとらえていくための、面接スキルについて考えてみたいとおもいます。参加のみなさんと、活発な意見交換ができることを期待しております。クライエント(患者)の生活の中にある習慣行動(しつこいが、いわゆる認知、思考やイメージ、思い込み等も含まれる)の連鎖をしっかり特定できなければ、その後の“変容”や“再構成”、“アクセプタンス&コミットメント”へつながるはずの支援技術も、空回りしかねませんから。
参考図書 「実践家のための認知行動療法テクニックガイド」北大路書房、2005、鈴木&神村著
参考DVD 「うつ病の復職支援」株式会社中島映像教材出版、2011、神村・鈴木監修
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